グリーンテープレーザ焼結法による固体酸化物形燃料電池電極の作製

グリーンテープレーザ焼結(GTLS)法は,バインダを用いて粉末をテープ状にしたものをレーザで
焼結する方法である.この方法では,焼結体が有気孔(ポーラス)構造になり,レーザパラメータ
によって微細構造の制御が可能である.
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Fig.1 Schematic of green tape laser sintering method

Fig.2 Schematic of solid oxide fuel cell

本研究では,このGTLS法を用いて固体酸化物形燃料電池(SOFC)電極を作製し,
レーザパラメータ制御と工程等の検討により,
SOFC電極に求められる微細構造を実現させることを
目的とする.

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Fig.4 Sintered surface of Ni cermet

Fig.3 Sintered surface of LSM

 1つ目の方法では,グリーンテープをレーザ焼結し,その上にグリーンテープを重ねて再び
レーザ焼結することで下層の焼結体の上に上層の焼結体を焼結させ,積層高さが十分になるまで
その工程を繰返すことで電極のブロック体を作製する.現在では積層高さが十分に高くならない
のが現状であり,工程やパラメータ等の検討が必要である.
 次に,2つ目の方法について説明する.この方法は,電解質の上に電極材のグリーンテープを
貼付し,それをレーザ焼結することで微細構造を有する電極を直接電解質基板上に作製することが
可能である.今後,レーザパラメータを検討することで,微細構造を最適化させると共に,
実際に用いられている厚さの薄い電解質基板に焼結が可能となるようにレーザによる熱応力を
低下させることが必要である.さらに,電解質と電極の接着性の評価方法の確立,実際の発電させる
ことによって作製した電極構造の性能評価などが必要である.
GTLS法によってSOFC電極を作製するためには,2つのアプローチ方法がある.1つ目は電極の
ブロック体を作製し,その後電解質を接着する方法であり,
2つ目は電解質基板に電極を
直接レーザ焼結する方法である.