ダイキン鹿島工場爆発事故 原因はポンプ内で製造物が発熱−−再発防止委 /茨城
波崎町砂山のダイキン工業鹿島工場で1月、プラントが爆発・炎上し、4人が重軽傷を負った事故で、県の事故再発防止委員会(委員長・鴻巣眞二茨城大教授)は31日、事故は「製造物の四フッ化エチレンがポンプ内で発熱し、爆発したことが原因」とする調査結果をまとめた。 報告書によると、爆発はフッ素樹脂の中間原料「四フッ化エチレン」を製造している精製プラントで2回起きた。四フッ化エチレンから不純物を取り除く2つの精留棟をつなぐポンプが十分に冷却されなかったために、四フッ化エチレンが150〜400度の着火温度に達し、爆発。さらにこの爆発で破壊されたポンプから四フッ化エチレンが燃え広がり、配管でつながれた2つの精留棟を内部から爆発させた。 最初のポンプの冷却不足が起きた原因について同委は、四フッ化エチレンが化学反応で固まることを防ぐために注入される防止剤が十分な量でなかったために、四フッ化エチレンが固まり、冷却配管が詰まったとみている。 同委は再発防止策として、防止剤注入の監視システムの導入などの保安管理部門の充実を提言。ダイキン側もこれを受け、1日付で同工場内に保安管理課を新設すると発表した。【高野聡、米江貴史】(毎日新聞)
[4月1日19時4分更新]
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