学習・教育到達目標

A. 工学に関する基礎知識と基礎技術の習得

力学と数学を中心とした関連科学の基礎知識の習得を行う。機械工学を根本から支えている力学原理の本質を理解し、それを数学的に処理するための解析能力を培うことを目的とする。あわせて、技術者に必要な教養知識、基礎語学能力を習得する。

微分積分学、微分方程式、線形代数、複素関数論をもとに機械工学におけるシステムのモデル化や解析に必要な物理数学の基礎を習得する。また、物理学実験を通して、種々の実験技術ならびにデータ処理方法を習得し、実験を行うための基礎能力を養う。

教養科目、環境工学を通じて多面的な視点から物事を考える力を養い、技術者倫理や自然環境などを考慮して「人と共存する機械工学」に貢献できる社会適応・共存能力を養う。総合英語、情報リテラシーを通して、基本的な英語読解能力、コンピュータ使用能力を養う。

B. 機械工学の根幹となる専門基礎知識の習得

機械工学の根幹となる、設計、制御、材料、加工、熱、流体などの基盤分野に関する科目を学習することにより、生産技術分野において不可欠な基礎学力の習得を目指す。また、演習を重視することにより基礎学力の向上と応用力の強化を図る。

材料力学、流体力学、熱力学、機械力学の専門分野に関して、講義および演習を通じて、機械工学者として十分な基礎知識を習得する。いろいろな機械や構造物に生じる内力や変形を明らかにし適切な設計を行える能力、エネルギー式を立てて熱、仕事、内部エネルギー、および系内の各種状態量の変化を求められる能力、連続体である流体の現象および力学的な取扱法を理解する能力、動く機械の動的システムをモデル化して力学的に解析・設計できる能力の養成を図る。

機械工作法、設計製図基礎、機械設計工学、機械材料工学、制御工学、伝熱工学、設計製図、機械工学実験などの専門科目を修得する事により、環境に配慮した機械の設計、製作ができる能力の養成を図る。

C. 応用的・先端的・学際的機械工学に関する専門応用領域の学習

基礎科目をさらに発展応用した科目や、機械工学に関する先端的、学際的分野について学習することにより、広い機械工学の知識の獲得を目指すとともに、情報化社会に柔軟に対応していくための情報技術の習得を行う。

計算力学、メカトロニクス、機械加工学、熱機関工学、流体機械工学などを通して、人と密接に係わる先端的工学知識、計算機援用工学や最先端加工技術、学際領域技術の知識の獲得を図る。同時に、専門応用領域の学習を通して自主的、継続的に知識を吸収する能力を養う。

プログラミング演習、シミュレーション工学演習を通して、解析や計測制御手段のソフトウェア設計ができる能力を養う。

D. 高度先端技術者のための自己能力開発

社会のニーズを取り入れた体験的・実践的教育を通じて、機械技術者として身に付けるべき種々の能力・素養・センスの向上を図る。

機械工学実験を通じ、機械工学の基礎知識を体験的に学習し、専門・基礎科目を修得する必要性を理解し、目的意識を養い、機械工学実習、卒業研究を通じ、与えられた制約の下でも発揮可能な計画・立案能力、創造的・計画的な遂行能力などのデザイン・問題解決能力の養成を図る。

機械工学ゼミナール、卒業研究、機械工学実験、機械工学実習、機械工学キャリアアップゼミナール、茨城学を通して、自らの意見やアイデアを他者と共有し、チームで仕事を進めるためのプレゼンテーション能力、コミュニケーション能力、協調能力の向上を図る。

機械技術英語、卒業研究を通して高度先端技術者に不可欠な国際感覚、英語読解能力、英語によるコミュニケーション能力を養う。

機械工学ゼミナール、卒業研究を通して、変化する社会や科学技術に対応可能なように新しい知識・技術を見極める能力、自己学習能力も養う。

茨城学を通して、地域社会の現状やニーズを把握する能力を養う。