教育目的

機械工学専攻では、人や環境にやさしい「人と共存する機械工学:新ものづくり」の担い手、かつ企業における「ものづくり」の中核となり得る高度専門技術者の育成を目的とします。

そのために、学士課程で身につけた教養および専門基礎知識を土台として、専門的知識・能力の一層の向上を目指した教育を行います。また、科学技術の進歩並びに社会の要請に対応可能な応用力や課題探求能力を育成するため、研究を通じ、計画・実行・判断能力やコミュニケーション能力の獲得を目指しています。

教育目標

機械工学専攻では、専門知識、解析能力、企画・実行力、応用力、問題解決能力および発表・コミュニケーション能力を備えた機械工学技術者の養成を目標としています。その目標を達成するため、講義・演習、研究と学外実習から構成される教育プログラムを提供します。講義・演習では、学士課程で学んだ数学・物理などの工学基礎知識や機械工学に関する専門基礎知識をさらに深め、高度な専門知識を習得し、解析能力と応用力の向上を目指しています。講義科目は、学生の履修を助けるため、設計工学、生産技術工学、エネルギー工学、動力エネルギーシステム分野の4つに分類し、それぞれ、学士課程の講義科目との連続性に配慮した内容を提供しています。さらに、機械工学の視野を広げ、先端的な知識を習得するため、近隣の研究所に勤務している連携客員教員による先端的な専門応用領域に関する講義も開講されています。

研究では、修士論文作成をも通じて、企画・実行力、問題解決能力、文章力の養成を図ることを目指しており、発表能力とコミュニケーション能力の向上のため、学会等、学外での口頭発表を原則的に課しています。機械工学特別実験 I、II、III、IVならび機械工学特別輪講 I、IIを必修とし、その中で、研究を体系的に進めていくための基礎的な知識・技術を習得することを目標としています。

個々の学生の履修では、おおよそ、講義・演習は60%、特別実験は40%です。未知のことに挑戦し、応用力や問題解決能力、発表能力等、実社会で要望される能力が最も効率的に養成される修士論文作成を含めた研究活動を重視しています。

教育プログラム

機械工学専攻では、機械工学に関する高度専門技術者を養成するため、工学に関する幅広い基礎知識、機械工学に関する高度な専門知識と先端的・学際的専門知識、応用力や問題解決能力の習得を教育目標とし、講義・演習・実験、修士論文研究と学外実習から構成される教育プログラムを提供しています。

(A) 工学に関する幅広い基礎知識の習得
大学院共通科目と4年次までに修得した学習成果に基づいて、世界を俯瞰的に理解しながら多面的な視点から物事を考える力を養い、研究者倫理や自然環境問題などを志向した「人と共存する機械工学」に貢献できる社会適応・共存能力をより高いレベルで養成する。さらには、エンジニアとして国際社会で通用する実践的英語能力の養成に磨きをかける。
(B) 機械工学に関する高度な専門知識の習得
機械工学の根幹となる、設計、制御、材料、加工、熱、流体などの発展的専門基礎科目を学習することにより、高度な機械工学エンジニアとして不可欠な基盤学力の習得を目指す。材料力学特論、流体力学特論、熱力学特論、機械力学特論の発展的専門基礎科目を通じて、高度な機械工学エンジニアとして十分な基盤知識を習得する。さらには機械設計工学特論、機械材料工学特論、制御工学特論、伝熱工学特論などの発展的応用科目を修得する事により、環境に配慮した機械の創造的設計への対応能力の養成を図る。
(C) 機械工学に関する先端的・学際的専門知識の習得
発展的専門基礎科目を応用した発展的専門応用科目や、機械工学に関する先端的、学際的分野について学習することにより、高度な機械工学エンジニアとして不可欠な応用学力の習得を目指すとともに、高度情報化社会に柔軟に対応していくための発展的情報技術の習得を行う。計算力学特論、メカトロニクス特論、精密加工学特論、熱機関工学特論、流体機械工学特論、生体機械工学特論などを通して、人と密接に係わる高度な先端的工学知識、計算機援用工学や最先端加工技術、高次のシミュレーション技法、学際領域技術の知識の獲得を図るとともに、自主的、継続的により高次元の知識を吸収する能力を養う。
(D) 高度専門技術者としての応用力や問題解決能力の習得
機械工学特別研究、機械工学特別輪講を通じ、機械工学に関する様々な発展的な知識を体系的に深く学習し、機械工学に関する高度な専門・基礎科目を修得する必要性を理解し目的意識を養うとともに、与えられた制約の下でも発揮可能な計画・立案能力、創造的・計画的な遂行能力、デザイン・問題解決能力・課題解決能力・自己学習能力・研究遂行能力の養成を図る。また、自らの意見やアイデアを他者と共有し仕事を進めるためのプレゼンテーション能力、コミュニケーション能力,協調能力の向上を図る。大学院共通科目(英語)を通じ、高度先端技術者に不可欠な国際感覚、実践的英語能力、英語によるコミュニケーション能力を養う。

個々の学生の学習時間の割合は、おおよそ、講義・演習は60%、特別実験は40%です。未知のことに挑戦し、応用力や問題解決能力、発表能力等、実社会で要望される能力が最も効果的に養成される修士論文作成を含めた研究活動を重視しています。

教育プログラム構成図

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